人類遺伝学教室

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人類遺伝学は、ヒトの遺伝と多様性を対象とする学問分野です。人類遺伝学では、遺伝の分子機構や人類進化史の解明、疾患感受性遺伝子や難病の原因遺伝子同定、癌のゲノム解析による発癌メカニズム解明、などのヒトゲノムに関する様々なテーマの研究が行われます。また、これらの研究の成果は、疾患の治療や診断などにも関わり実用的な意義もあります。

近年の遺伝子解析技術の著しい発展により、膨大なデータが得られるようになりました。今後も、ヒトのゲノムや転写産物などの多様な大量データが産出されるとともに社会実装が進み、人類遺伝学は、基礎、応用の両面において重要性を増すと考えられます。

人類遺伝学教室では、ゲノム、エピゲノム、トランスクリプトームデータの解析から、ヒトゲノムの遺伝的多様性や変異の同定、それらの機能的意義の解明、疾患研究への応用を目指した研究を行なっています。特に実験と情報解析を用いたアプローチで人類遺伝学における様々な問題を解決していこうと考えています。

研究紹介へ

Information

2023.10.1 Aye Chan Pyaeさんが博士課程1年生として、范芳伶さんが研究生として参加しました。
2023.7.12 卒業生の吉田さんの論文が、Human Genetics誌に出版されました。本論文では、高野貴子教授(東京家政大学)が発見された、2つのセントロメアを有する余剰21番染色体を持つトリソミー患者の染色体構造をロングリードシークエンス解析で解き明かしました。また患者の血液細胞における転写産物解析とDNAメチル化解析も併せて行い、当該染色体がどのようにして生成されたのかの分子機構と患者の病態における役割を考察しました。
論文
2023.5.25 鵜木准教授が責任著者の論文がLife Sci Alliance誌に出版されました。UHRF1がマウス卵母細胞と着床前胚の細胞骨格構築と機能に必須であることを報告しました。
論文
2023.04.12 RESERCH, MEMBER, PUBLICATIONを更新しました。
2023.04.1 学部4年生の岩本くん、児玉くん、添田くん、古本さんが卒研生として参加しました。また特任研究員として五十嵐さんが、技術補佐員として穂坂さんが研究室に参加しました。
2023.03.24 栗林くん、湯村さん、有松さんが学士の学位を取得しました。湯村さんは学科賞を受賞しました。
2023.03.23 池本くん、吉田さん、郷地くんが修士の学位を取得しました。
2023.03.9 大学院生の池本君の論文がHum Genomics誌に出版されました。ロングリードシークエンスのデータを解析し、複数のリード配列から高精度な配列を構築するLoMA法を開発しました。また、この方法を用いてヒトゲノム配列の長い挿入、リピート伸長、トランスポゾンの中のリピート多型などを同定しました。
論文
2022.12.2 鵜木准教授の論文がHum Mol Genet誌に出版されました。ICF症候群の新規原因遺伝子としてUHRF1を同定し、患者で見つかった変異がUHRF1のタンパク質機能に与える影響を解析しました。
論文
2022.10.1 鵜木准教授の総説がProc Jpn Acad Ser B Phys Biol Sci誌に出版されました。UHRF familyについて解説しました。
論文
2022.09.1 鵜木元香先生が当教室の准教授に着任されました。
2022.09.1 大学院生の郷地君の論文がHum Genet誌に出版されました。約1000人のマイクロサテライト多型を網羅的に解析しました。
論文
2022.08.2 大学院生の清瀬君(京都大学創薬医学講座所属)の論文がPLoS Genet誌に出版されました。ロングリードシークエンスによるcDNAシークエンスのデータを解析するソフトウエアを開発し、肝癌の転写異常を解析しました。
論文
2022.06.15 大学院生の左野先生(九州大学眼科所属)の論文がJ Med Genet誌に出版されました。ロングリードシークエンスを使って網膜色素変性の原因となる構造異常を発見しました。
論文
プレスリリース
2022.03.25 4年生の名倉くんが学科賞を受賞しました。
2021.10.18 博士課程の清瀬君がASHG/Charles J. Epstein Trainee Awardのセミファイナリストに選ばれました。
2020.05.01 教室ウェブサイトをリニューアルしました。