3-1.ヒトゲノムバリエーションデータベース Human Genome Variation Database

We build a "Human Variation Database: HVDB" for semi-permanent intensive management database to encourage information sharing among researchers.

<研究背景>

2007年度からの文部科学省「統合データベースプロジェクト」、引き続いて2011年からの科学技術振興機構「統合化推進プログラム」において、SNPタイピングデータの半永続的な集約管理と研究者間の情報共有を目指して、「ヒトゲノムバリエーションデータベース(Human Variation Database: HVDB)」を構築しております(http://gwas.biosciencedbc.jp/index.Japanese.html)。

<ヒトゲノムバリエーションデータベースの特徴>

HVDBは以下6つのデータベースから構成されております。

Human Variation DB:
NGSやその他の実験手法によって検出された多型・変異情報、アミノ酸置換情報、様々な疾患で報告されている多型情報、日本人のコントロール集団による参照配列(reference genome)情報等を掲載しております。

HLA DB:
様々な自己免疫疾患や感染症、薬剤応答性などと深く関与していることが知られているhuman leukocyte antigen (HLA)の、ハプロタイプごとの配列情報を掲載しております。

SNP control DB:
日本人健常者の多型・変異の頻度情報、SNPのアノテーション(染色体上の位置、機能、同義/非同義など)、生物種間のゲノムの保存性、ハーディ・ワインベルグ平衡検定などの遺伝統計値を掲載しております。HapMapのJPTやJSNP情報だけでなく、Affymetrix 500K (50万SNPs)で解析した日本人健常者459検体およびAffymetrix SNP6.0 (90万SNPs)で解析した198検体の情報も閲覧可能です。また、データ利活用のため、利用申請をすることで500KおよびSNP6.0の遺伝子型情報を取得することが可能です。

Case Control GWAS DB:
SNPを用いたゲノムワイド関連解析の結果を掲載。研究概要、品質基準などの情報と共に、遺伝子型頻度やアリル頻度、及び遺伝統計解析の結果を登録しています。また、GWAS-DBは SNPだけでなくマイクロサテライトやCNVの疾患関連解析の結果も登録・閲覧することができ、エクソン情報やCNVなどの情報と遺伝統計解析の結果を重ね合わせて可視化する機能を備えています。疾患関連SNPの候補を多面的に選択できるよう、複数の機関が産出した同一疾患のデータ、及び、異なるプラットフォームの解析結果を比較したり、メタ解析を行ったりする機能を搭載し、専門家以外にも利用しやすいデータベースの構築を目指しています。

SNPごとのgenotype frequency, allele frequency, call rate、Hardy-Weinberg平衡検定値などの基盤情報とともに、genotypic model, allelic model, additive risk model, recessive model, dominant model など主な遺伝統計値が登録可能であり、遺伝統計値の染色体全体でのmap表示機能を搭載するとともに、CNV, OMIMなどの他の情報と共にグラフ表示できる機能をDBに搭載し、疾患関連候補SNPを絞り込むことが可能です。また、GWAS疾患に関する既知SNP情報の登録機能、SNP間の相互作用の登録、ネットワーク表示、ユーザのその他の実験データの登録・表示機能、SNPごとのintensity 表示機能も追加しました。

CNV DB:
Affymetrix 6.0 (90万SNPs)で解析した日本人健常者198検体のcopy number variation (CNV)情報を掲載しております。4つの計算手法(DNAcopy / CGHseg / PennCNV / Birdsuite)により検出したCNVを同時に表示させることが可能です。CNVの頻度, 長さ, Hardy-Weinberg平衡検定値などの基盤情報も閲覧可能です。

CNV association DB:
CNVを用いたゲノムワイド関連解析の結果を掲載しております。
残念ながらまだ1疾患のみの公開です。

本データベースは内部用と公開用を備えており、内部用を利用することで多施設共同研究における公開前の情報共有の場としても利用することも可能です。なお、本データベースへのデータの提供・および格納されているデータの利用手続きは、NBDCヒトデータベースを通じて申請していただくことになりました。手続き方法は以下のサイトをご参照ください。
http://humandbs.biosciencedbc.jp/

皆様からのデータ提供および利用申請をお待ちしております。

(文責:川嶋 実苗・西田 奈央)

研究内容・設備

1.疾患関連研究
(Genetics and complex human diseases)

2.ヒトゲノムDNA解析システム
(Human Genome DNA analysis system)

3.データベース・解析ツール
(Database and analysis tool)

4.日本人健常者の全ゲノム多型・配列解析データの提供方針
(Data sharing policy of whole-genome polymorphism/sequence data of Japanese healthy individuals)